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企業インタビュー:株式会社カーメイト 取締役兼常務執行役員 徳田 勝


株式会社カーメイトは、カー用品を中心としたアウトドア・レジャー・スポーツ用品、スノーボード類の企画・開発・製造・販売及び介護関連事業を手掛ける企業であり、そのカーメイトにおいて取締役 兼 常務執行役員を務める徳田勝氏はカーメイトの技術研究所所長として新たな事業を展開してきた実績があります。
そして、今回カーメイト徳田氏の協力のもと、電気通信大学にて課題解決型演習が行われ、「カーメイトの技術研究所として取り組むべき課題を定義した上でその解決策を提示せよ」というテーマに対して社会人学生たちが授業を通して取り組んできました。
その演習の様子についてカーメイト徳田氏に話を伺いましたので、ご覧ください。

インタビュー

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山田(インタビュアー)
最初に、学生たちの印象はいかがでしたでしょうか?
徳田
最初の導入講義で、私の講演内容を学生さんが一言一言真剣に聞いて頂けたのが非常にうれしかったですね。反応が良かった。おそらく社会人学生であるということで、企業に勤めていらっしゃるので、色々と共感される部分があるのだと思いました。私の話も企業の中で悩んでいるところをストレートに表現しているところがありますので、興味をもたれたのではないかと思います。
山田
社会人学生ということで学部の学生と違うところはありますか。やはり実体験があるというのが違うのでしょうか?
徳田
一般の学部学生さんにも講演をしたこともあるのですが、社会人学生は反応がすごく良いなと感じます。その理由として社会の課題、社会人としての課題をすでに実体験を通じて社会人学生さんは持っており、それに対してどういう風に解決したら良いのかという問題意識があるからだと思いました。
山田
学生たちはIT系の学生もいたり、ものづくり系の学生もいたりと、学生によって職種もバラバラですが、そういった違いを感じたということはありましたか?
徳田
当社はものづくりの会社で、今ITのことを取り入れようとしていますが、そのあたりはめまぐるしく変化しています。スマートフォンはその象徴的なもので、その変化をどう捉えるかが、職種に関係なく誰にでも共通するテーマであると思います。そこに焦点を当てて話題を提供したためか、学生さんの反応も良かったです。中間発表を聞いていても、課題をまずどのように捉えるかということが学生によって異なりましたが、最終発表までには課題を把握し、自分なりにこういうところがゴールだときちんと持てている学生の割合が多かったと思います。その点はすごくうれしかったですね。
山田
カーメイトの課題に取り組むということで、必ずしも自動車業界に詳しい・興味を持っている学生ばかりではありませんでしたが、そのような学生が取り組むことについてはどのように感じられましたか?
徳田
車にあまり関心がなく当社を知らなかった人も、授業で説明したらカー用品がどんなものか実は知っていたというところもありましたね。そんな私たちが積極的にITのことをやっていることを好意的に書いてくれたレポートを見るとすごくうれしかったです。
車に興味ない人って結構多いですが、ドライブに対する意識はあるので、こういった演習に参加してもらえるとより自動車業界に馴染みを持ってもらえると思います。
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山田
そういった面は企業として本取り組みに参加するメリットとなるのでしょうか。草の根的にはなりますが。
徳田
そうですね、伝え方ということはありますが、何らかしら学生と私たちがつながりを持てるところはあるのかなと思います。
山田
本取り組みのように、企業と学生がつながりをもって演習を行っていることを大学としてもっとオープンにしていくべきだと思いますが、その点についてはまだまだ課題があるのかなと思います。
徳田
今回、ウェブサイトに掲載頂くということで、会社として認知を上げてもらう、大学の中でカーメイトを知って頂けるというのはありがたい。当社の広報としての面、そして就職という面に関しても期待しています。
山田
就職という面も大きいですか。
徳田
はい、入社して実際に仕事をしてみれば「カーメイトという会社は面白い会社だよ」ということは自信を持って言えますので、今回は社会人コースですが、学部の学生にもこういった取り組みを通して知ってもらって、ぜひ応募してもらいたいですね。
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山田
認知向上という点以外にも企業側のメリットはありますか?
徳田
社会人学生、異業種の若い企業の方とのコミュニケーション、我々の取り組みについて率直な意見を頂けるというのはありがたいですね。

やはり社外の学生さんとの交流の機会というのはそれほどありませんので、はじめに話をしてそれを知って頂いた上で交流するということで、自分の会社を客観的にみる良い機会であると考え、ありがたいです。電気通信大学は電気やソフトが得意な大学ですので、人材的にも情報的にもうまくつながるというのはよい機会だと思います。
山田
なるほど、学生との交流という面もメリットになるようですね。

ちなみに、演習にご参加頂くにあたって、企業側のご負担という点についてはいかがだったでしょうか。昨年はモーターショーの一番忙しい時期で、現場の最前線で活躍されている方にお願いしてこちらとしても恐縮であったりするのですが・・・
徳田
授業の時間が夜間であるということで体力的には厳しいですが、会社の仕事が止まることはありませんのでそういった意味からはありがたい。資料は初年度については負担がありましたが、あとは毎年付け足しになりますので、それはそこまで負担にはなりませんでした。
山田
社会人学部生のために夜に開催される授業であるということがメリットになったのですか
徳田
会社の定時が終わってから来ても十分間に合う時間ですから。
山田
仕事が終わって、その上で改めて大学でとなりますが、その点はいかがでしょうか。
徳田
違ったギアを入れて。やっぱり反応が良ければ疲れも飛びますので、全く問題ありません。
山田
やはり学生の反応が重要になるのですね。

ところで、演習を進めるにあたって、企業秘密については意識されましたか?
徳田
企業秘密は意識しています。
ただ、あまりにも全部クローズにして内容的に面白くないと困りますので、出し方次第でしょうか。配布資料は基本的になしで、見せられる範囲で面白い話は面白く、秘密っぽくお話しするようにしています。
基本的には公開している範囲で、公開されている情報でも十分面白いことはあります。今回であれば例えばテレビで放映されているニュースなどはわかりやすいため、ダイジェスト版になっているものを使ってお話ししています。
山田
なるほど。それでは最後になりますが、本取り組みに対する課題と期待という点についてはいかがお持ちでしょうか。
徳田
課題が難しすぎるかなというところがありました。私自身解決できているものではありませんが、永遠のテーマ的なところもあるので、もう少し達成しやすいゴールの方がいいかなと思いました。また、学生さんのバックグラウンド、どのような興味を持っているのかという事前情報を頂ければ、テーマの方向性も考えられるかもしれません。今取り組んでいるものも多岐にわたっておりますので。
山田
そうですか、そういった点も含めて今後また考えていきたいと思います。
ありがとうございました。
徳田
ありがとうございました。
【インタビュー参考情報】
株式会社カーメイト http://www.carmate.co.jp/
カーメイト技術研究所開発アプリ http://www.drivemate.jp/

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