【北川電機様PBL】2016年後期 課題解決型授業の様子
このページでは、北川電機株式会社 北川秀秋 様(代表取締役社長)にご協力頂いて進めた、電気通信大学における課題解決型授業についてご紹介します。
北川様には、昨年度(2015年度)にも電気通信大学の課題解決型授業にご協力頂いており、本年度(2016年度)で授業へのご協力は2回目となります。
前年度に行った課外授業(学生たちが企業に訪問して実際に企業の現場を見る授業)が、学生たちに非常に好評であったことから、今年度も同様に課外授業を取り入れた上で、授業へのご協力をお願い致しました。
今年度のテーマは、「ITを活用した販売機会の向上施策を提案せよ。」というものです。
それでは、授業の様子をご覧ください。
ご参考:
前年度に北川電機様にご協力頂いた授業の様子はこちら
⇒ 北川電機様ご協力のもと、2015年度後期の課題解決型授業がはじまりました。
⇒ 【北川電機様 PBL】中間発表・最終発表の様子
初回:導入講義の様子
今回行った課題解決型授業は、全9週にわたって進めました。
各週の内容は、上から順に以下の通りです。
オレンジ帯の週が、企業の方と合同で進める回となります。
導入講義・中間発表・最終発表は、電気通信大学まで企業の方(北川様)にお越し頂く回で、課外授業は学生たちが企業へ訪問する回となります。
初回の導入講義は、企業の概要や、企業を取り巻く状況などについて北川様にお話頂きました。
今年度は、学生と企業の方がセッションする時間を多めにとるようにしたため、はじめの導入講義の時点から学生と北川様がディスカッションすることができました。
そのため、学生たちは、より詳しく北川電機のことを知ることができたのではないかと思います。
課外授業の様子
初回の導入講義が終わったら、翌週は課外授業となります。
学生たちがバスに乗り込み、授業時間を利用して北川電機の社屋(工場)まで訪問しました。
代表の北川様自らのご案内で、カンバン方式などの生産工程についてのご説明を頂いたり、ものづくり企業として様々に行っているカイゼン活動の実際などをお見せいただきました。
学生たちは、ものづくりの現場を目の当たりにしたことのない者も多いため、終始、ものづくりの現場に興味津々の様子でした。
中間発表
初回の導入講義・課外授業を終えた後は、それらの結果を踏まえて改めて今回のテーマ「ITを活用した販売機会の向上施策を提案せよ。」に基づき、学生同士でグループワークを2週に渡って行いました。
そして、その話し合いの結果を踏まえて、学生たちは自分たちなりの”仮説”を準備して中間発表に臨みます。
中間発表は、北川様に学生たちの各グループへ入って頂き、それぞれ学生たちが検討してきた内容を北川様にぶつけます。そして、その内容に対して、北川様と学生たちで質疑応答を重ねる形となります。
説明をする学生の様子
プロトタイプで作成した画面を見せながら説明する学生
今回はテーマが、「ITを活用した販売機会の向上施策を提案せよ。」というもので、IT関連を専門とする学生も複数いたため、中間発表の時点でかなり突っ込んだ内容まで示されており、北川様も興味を示されていました。
最終発表
そして、中間発表を終えた後に、また改めて2週に渡るグループワークを経て、最終発表となります。
それぞれのグループが壇上に立ち、事前に作成したプレゼンテーション資料に基づいて、北川様に発表をします。
中間発表の時点では、具体的なアイデアとしては良くても、実用に至るまでには詰め切れていない点が多かったですが(「単に問い合わせが増えれば良いというものでもない」など)、最終発表には企業側の事情まで踏まえて検討を深めてきた様子がうかがえ、質疑応答も真剣なやりとりが見られました。
また、全ての発表が終わった後の北川様からの総括として、「ここまでまとめるのは本当に大変だったろうと思う」というお言葉や、「実際に仕事を頼もうかというものもあった」というご意見を頂いたことから、北川様にとって一定程度考慮に値する発表を学生たちはできたのかと思います。
そして、最後には北川様より、これからどのように事業を展開していくかという今後の戦略の話があり、実際に企業の経営者がどのように考えているかを学生たちに示して頂き、最終発表は終了しました。
まとめ
今年度は若い学生が多かったため、グループ活動で苦労をしている面も見られましたが、自分なりに新しい役割にチャレンジしてみたりするなど、その途中のプロセス自体も学生たちにとって大きな経験となったようでした。
また、課外授業で実際に企業の現場を見ることの意味は大きく、一連の授業全体を通しても、様々な体験を通した気づきが学生たちにあったようです。
実際に企業のものづくりの現場を見て、しかも経営者の方と密にやりとりする機会はそれほど多く持てるものではないため、学生たちにとって良い経験となったのではないでしょうか。